健康マニアの父

父は健康にとても気を使い、色々な健康食品を買い求めていました。
いつも机の上には、通販のカタログが山と積まれていて、本棚も健康に関する本でいっぱいでした。
最低でも月に一度は、新しい健康食品やサプリが届き、家族は半分呆れていました。
時には届いた食品を試食させられることもあり、皆はうんざりとしていました。

ある日、いつものようにダンボールが届き、父が機嫌良さそうに家族全員を呼びました。
その時点でかなり嫌な予感がしました。「皆、今日から食事の時に青汁を飲むぞ」と半ば予想通りの言葉が聞こえました。
青汁というと罰ゲームで飲む、まずいものというイメージがあったので、皆は驚きすぐに抗議しましたが、父は聞いていませんでした。

夕食で皆に一缶づつ青汁が配られました。
飲まないで拒否しようかと思いましたが、そうすると色々面倒なので覚悟を決めて蓋を開けました。
一口飲むと、思ったより酷い味ではありません。
味としては野菜ジュースに近い感じでしょうか。普通に飲める味です。
周囲を見渡すと、家族も驚いた顔で青汁を飲んでいました。
その時の誇らしげな父の顔は、今でもたまに思い出します。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です